ピッキング作業を効率化する方法とは?ピッキングの種類や課題について解説

公開日:2024/10/23
ピッキング作業を効率化する方法

物流業界における業務に欠かせないものとして、ピッキング作業が挙げられます。物流業務を円滑化していくためには、ピッキング作業の効率化は不可欠です。しかしながら、ピッキング作業を効率的に行ううえで、どのような方法があるのでしょうか。そこで本記事では、ピッキング作業の概要、ピッキング作業の種類、ピッキング作業を効率化する方法や、ピッキングの抱える課題について解説します。

ピッキング作業とは?

ピッキング作業とは、倉庫内で行う作業の一つです。

物流倉庫内にある商品のうち、注文のあった商品には出荷指示が出されます。その出荷指示を受け、倉庫内で働く従業員は、倉庫内にある所定の商品をピックアップしていきます。この一連の作業を指して、「ピッキング作業」と呼びます。

ピッキング作業の作業者は倉庫内のさまざまな場所を歩き回り、商品をピックアップして回るため、肉体的には負荷のかかる作業といえます。

また、ピッキング作業を終えた商品については、検品や仕分け、梱包など、次の業務へと受け渡しを行うのが一般的な流れとなります。

ピッキング作業の種類3選

ピッキングと一口にいっても、作業の種類はいくつかに分類されます。本項では、ピッキング作業の種類を3つ、解説します。

シングルピッキング

シングルピッキングとは、摘み取り式やオーダーピッキングとも呼ばれます。

作業内容としては、1つの出荷オーダーごとに指定の商品をピックアップする作業方法です。

たとえば、洋服2着、靴1足の注文があった場合、ピッキング作業者は倉庫内にある所定のアイテムを3つピッキングし、次の作業へと引き渡しを行います。

シングルピッキングの場合、出荷オーダー分倉庫内を作業者が往復するため、出荷件数が少ない場合のピッキング方法として適しています。

トータルピッキング

トータルピッキングとは、複数の出荷オーダーに対して、商品の種類ごとにまとめてピッキングを行う作業方法です。別名種まき方式や、バッチピッキングなどとも呼ばれます。

シングルピッキングと異なる点は、注文ごとではなく、商品の種類ごとにピッキングを行う点にあります。たとえば、A、B、Cで注文があった場合、注文ごとではなく、商品の種類別にまとめてピッキングを行い、仕分けスペースで注文ごとに仕分けを行う流れになります。

オーダー一つ一つではなく、商品をまとめてピッキングするためシングルピッキングとは対照的に、トータルピッキングは出荷件数が多い場合に適したピッキング方法といえます。

マルチピッキング

マルチピッキングとは、複数の出荷オーダーをまとめてピッキングしつつ、同時並行で仕分け作業を行うピッキング方式です。 マルチピッキングにより、複数の出荷オーダーを一回の作業で仕分け作業まで完了できるため、作業効率面に強みのあるピッキング方式といえるでしょう。

ピッキング作業を効率化する方法とは?

ピッキング作業にはいくつかの種類があることは前項で解説しましたが、実際の作業を効率化するにはどのような方法があるのでしょうか。本項では、ピッキング作業を効率化する方法について解説します。

倉庫内を整理する

前述しましたが、ピッキング作業は作業者が倉庫内を歩き回り、オーダーに応じて商品をピックアップする業務です。

そのため、倉庫内の通路にモノが散乱している、商品がジャンルごとに揃っていないなど、倉庫内が乱れている場合、作業者の歩行の妨げになる、倉庫スペースの往復回数が増えるなど、ピッキング作業が非効率になってしまうリスクがあります。

そのため、作業者が通る倉庫内通路を整理し、商品のコーナー分けを細かく行うといった倉庫内の整理・整頓を実施することにより、ピッキング作業の効率化に繋がります。

マニュアルを作成する

ピッキング作業といっても、業務はいくつかのプロセスに分かれています。ピッキング作業者が並んでオーダー用紙を受け取り、商品をピックアップして指定の場所まで運ぶといった工程が一般的ですが、物流倉庫ごとに異なる部分もあるでしょう。

ピッキング作業の効率に課題感を覚えている場合、ピッキング作業の業務マニュアルを作成・または見直してみるとよいでしょう。

マニュアルの作成・見直しを行うことで、従来のプロセスにおいてどこが効率性を妨げているのか、ボトルネックとなっているのかが明確になり、改善に繋がります。

また、作業者も業務対応に困った場合などにマニュアルを参照できるため、迷いなくピッキング作業を行えるようになります。

従来のピッキング方法を見直す

ピッキング作業を効率化する場合、まず従来のピッキング方法の見直しを行うのも一つの方法です。ピッキング作業の過程ではなく、そもそもの業務オペレーションに効率性を妨げる要素が含まれていることもあるでしょう。

作業者への受け渡しからピッキング作業、商品の運び入れなど、現在採用しているピッキング作業の内容を見直していきましょう。

また、自社の物流倉庫において採用しているピッキング作業の種類が業務の実情にマッチしていないことも考えられます。状況に応じて、シングルピッキング、トータルピッキング、マルチピッキングのいずれを採用すれば効率化が図れるかを検討していきましょう。

ピッキング作業が抱える課題とは?

本項では、ピッキング作業が抱える課題について解説していきます。

人的ミスが起きやすい

前述してきたように、ピッキング作業は人の手で行われる業務です。作業者も出荷オーダーに応じて、注意深く作業を行う必要はありますが、一定数人的ミスは起きてしまうでしょう。

たとえば単純なピッキングミスで異なる商品をピックアップしてしまう、オーダーを取り違えてしまう、商品を破損してしまうなど、人の手によって引き起こされるミスはさまざまです。

しかしながら、作業者がピッキング作業を行う以上は、ある程度のミスは避けられません。そのため、事前にミスが起きた場合の対処法をミスの種類ごとに用意し、社内で共有しておくなど、対応策を講じることで、業務の円滑化に繋がります。

作業時間がかかる

企業によって多少の違いはありますが、基本的に物流倉庫は広大なスペースを有しています。またその内部には、多種多様な商品が格納されています。

作業者が倉庫内を歩いてオーダー通りの商品をピックアップするというピッキング作業の性質上、一つの作業にはある程度の時間が必要となります。出荷数が多ければ多いほど、作業に必要となる時間は増えていくでしょう。

全体の効率性、という面を考慮するとピッキング作業にかかる時間は短縮すべき課題です。対処法として挙げられるのは、作業者の数を増やす、自動化を図る、業務オペレーションを可能な限りブラッシュアップしてスムーズに進行できるよう整備するといった策が考えられます。

ピッキング作業の作業時間短縮を目指す場合、自社のリソースを考慮しつつ、人員を増やすのか、それ以外の方法で効率化していくのか社内で検討していきましょう。

まとめ

本記事では、ピッキング作業の概要や種類、ピッキング作業を効率化する方法や、ピッキング作業が抱える課題について解説しました。

物流倉庫における業務を進行するうえで、ピッキング作業は不可欠のプロセスです。ピッキング作業の効率化に課題を抱えている場合には、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。

わたしたちは
物流アウトソーシングの
プロフェッショナルです。

企業様に合わせたベストな物流提案を行い、流通加工やピッキングなど、物流に関するあらゆる業務でワンストップ対応が可能
豊富な実績とノウハウで、理想的なコストダウンを実現します。
都心から地方まで広域配送に適した好立地で、全国への出荷もスピーディに行えます。

物流事業立ち上げはもちろん、
小さいお困りごとから、
コスト削減のご相談まで、
お気軽にお問い合わせください。

TOP